第三回仁義なき男達のバトル!! 横波大戦争!!

●若さ、これ以上の力強い言葉はない。今回は私とライバル達の若き青春時代のバトルを紹介しましょう。

土曜の深夜11:23いつものように俺はジャックナイフのような眼光をぎらつかせ獲物を待っていた。横波で黒い弾丸と呼ばれている俺のZ、今日も頼むぜ。
11:29甲高いエキゾーストが深夜の闇を切り裂く。純白のボディ、奴だ・・俺は、以前から奴の血液型はA型とふんでいる。毎回、11:29 32秒キッカリに奴は横波に現れる。そんな思いにふけっていたら奴が通り過ぎてしまった・・・今回も奴に遅れをとってしまった。
すかさずアクセル全開、タコメーターの針が生き物のように踊る。同時にタイヤが悲鳴をあげる。追撃開始!!
俺をあざ笑うように奴はアウトインアウトで華麗にコーナーを抜けて行く。俺はインインインで攻め込む。危ない!!ソッコウに落ちそうになった・・・これが俺の生き様だ。
なんとか奴のテールに喰らいつき第二、第三コーナー・・・第六コーナーとクリヤーしていく。第十二コーナー第十四コーナー?いったいここはどこだ・・俺の唯一の弱点は「方向音痴」だ。この症状は女性に多いと聞いている。そう言えば心なしか俺の足は内股になっている。いやそんな事はどうでも良い!!勝負は最終ストレートだ。

反対車線に飛び出しラスト勝負に賭ける。エンジンが悲鳴を上げる、それでも俺の足は微動だにしない。ゴール直前、エンジンから物凄い音がした。折れたバルブが排気マニホールドから出て行く音を確認した。完全な俺のミスだ。奴は俺をあざ笑うようにテールを左右に振りながら彼方に消えて行った。

ロンピー(※1)の煙が妙に哀愁をかもしだす。今日のバトルは凄まじかった、最高速は60kmに達しただろう。俺の魂と呼べるエンジン空冷2気等ツインキャブ 360ccから36馬力を搾り出す。
そう俺の愛車ホンダZ 奴の愛車は三菱ミニカ、それも初期型の観音開きだ・・・

Zのナビシートで彼女が俺に罵声を浴びせている。俺は間違いなくボコボコにされるだろう・・・警察を呼ぼう。

※1 ロングピースの略 タバコ かなりキツイ